寒地構造チームでは、「安心・安全を未来へ~暮らしを支える道路構造物~」をテーマに、輪荷重走行試験機展示、発砲スチロールの橋の組み立てや落石の衝突実験などを行いました。落石の衝突実験では、皆さん模型を通して体験し、目の前で起きる現象を興味深く見入っていました。
研究員による輪荷重走行試験機の説明
落石の衝突実験
寒地地盤チームでは、「地盤のこと知りたい、液状化のこと知りたい」をテーマに、昨年の北海道胆振東部地震で実際に発生した液状化についての紹介のほか、地盤調査試験機・遠心力載荷試験装置などの展示を行いました。液状化実験模型を使ったデモンストレーションや、モデル体験を通して発生メカニズムを実感してもらいました。
液状化模型実験の実演
土の性質を触って知るコーナー
防災地質チームでは「石を知る」をテーマに、岩石標本の展示・石にお絵かきする体験や鉱物拾いなどを行いました。体験では破砕して小片にした岩石からきらきらした石英を取り出す体験のほか、砂場で地形図を作る体験、毎年子どもたちに大人気の石にお絵かきするコーナーが賑わっていました。
石のお絵描き体験
砂場で立体地形図を作れるAR砂場
耐寒材料チームでは、「寒さに強いコンクリートってどんなコンクリート? 調べてみよう!」をテーマに、コンクリート材料や試験機器の展示・解説などを行ったほか、体験コーナー「セメントで遊ぼう」を設けました。 「セメントで遊ぼう」のコーナーでは、コンクリートは何で出来ているのか、どうやって作るのか説明を聞きながら、材料を好みの型枠に流し込んで作成してもらいました。完成後は、来場記念としてお持ち帰りいただきました。
コンクリート材料についての解説
「セメントで遊ぼう」のコーナー
寒地道路保全チームでは、「いろんな舗装があるよ、見て・さわって・知ろう!」をテーマに、FWD(重錘落下式たわみ測定装置)試験機の展示、サーモグラフィーによる温度測定、舗装の材料と舗装の模型展示、舗装供試体を使ったボーリングゲームなどを行いました。様々な舗装材料と舗装模型を囲んで、寒さに強い舗装や、すべりにくい舗装の違いについて、研究員の説明を熱心に聞いていました。
研究員による舗装の説明
サーモグラフィーで温度測定体験
寒地河川チームと水環境保全チームでは、合同で「河川環境と災害」をテーマに、川の蛇行復元模型、内水氾濫模型、河川氷閉塞模型、破堤模型などを使って研究内容を説明するとともに、実際に各種の模型に触れていただき、水の働きを実感していただき。河川で起きる水の威力に来場者からは驚きの声が上がっていたり、実験棟に並べられた様々な模型を囲んで、研究員の説明に興味深く聞き入っていました。
破堤模型で堤防が破壊される様子を再現
模型を使った堤防の解説
蛇行復元模型で湿原を流れる河川の動きを再現
河川地形模型を使った解説
寒冷沿岸域チームでは、「波と流水にふれてみよう!」をテーマに、流氷に触れてみる体験のほか津波を学ぶことができる体験や、防波堤ができるまでを再現した模型の展示を行いました。長さ28メートルの大型平面水槽では津波を再現し、津波の発生する様子を間近で見ていただきました。
大型平面水槽で津波を再現
津波発生モデル
水産土木チームでは、「さわって・見て・学ぼう『北の海の生きものたち!!』」をテーマに、「海の生きものたちとあそぼう」という体験コーナーや生きものの顕微鏡観察、任意波形振動流発生装置の公開などを行いました。海の生きものたちと遊べるコーナーは、普段あまり触れることのない、生きているナマコやウニ、ホタテなどに直接触れる体験をしていただき、特に子ども達に好評を博しました。
体験コーナー「海の生きものたちとあそぼう」
生きものの顕微鏡観察
寒地交通チームでは、「安全・快適 北の道~すべラン、事故ラン、セーフティ・ラン~」をテーマに、すべり試験車の体験のほか、ランブルストリップス模型・ラウンドアバウト交差点模型の展示などを行いました。展示した車両の中の様子や、普段は見ることのできない機器などをご覧頂きました。
すべり試験車
ラウンドアバウト交差点模型
雪氷チームでは、「安全・快適 北の道~発見! 雪の不思議~」をテーマに、屋外では視程障害移動観測車の展示、屋内ではドローンシミュレーター体験、積雪断面調査セットの展示、雪の結晶をつくる体験などを行いました。煙を吹雪に見立てて、防雪柵や防雪林がどのように吹雪を防ぐのかを再現した模型実験では、設置する柵の種類や防雪林の違いによって煙(吹雪)の流れがどのように変化するのかを実感していただきました。
吹雪模型実験
色紙で雪の結晶づくり
資源保全チームでは、「土をくらべてみよう」をテーマに、青インク実験、土壌調査器具の展示、土壌標本(モノリス)の展示を行いました。青インク実験では、青インク水を土に混ぜたときの色の薄まり方の違いから、肥料成分を貯める力が土によって違うことを体感してもらいました。
青インク実験の説明
土と青インクを混ぜる様子
水利基盤チームでは、「北海道の食料生産を支える農業水利」をテーマに、「田んぼのひみつ(田んぼへの灌漑方法や田植えの直まきの方法)」の動画紹介、水利施設補修技術の模型・酪農地域緩衝林帯の展示を行いました。研究紹介パネルでは、小さなお子様から大人まで、農業用水利について身近に感じていただけるよう、研究員より研究活動を紹介しました。
水利施設補修技術の模型
展示パネルによる研究紹介の様子
地域景観チームでは、「美しい地域の景観を学ぼう」をテーマに、景観ビフォーアフター、景観バーチャルの体験や景観ペーパークラフトの作成を行いました。子どもたちはパラソルの下で工作を楽しんだり、景観の魅力を体験コーナーやパネルを通して感じていました。
景観ペーパークラフトコーナー
パラソルが並ぶ展示ブースの様子
寒地機械技術チームでは、「機械の力をみんなのために!」をテーマに、 除雪車i-snowの展示、道路有効幅員計測技術、ハイスピードカメラの実演や排水ポンプ設置支援装置の展示を行いました。除雪車(i-Snow)の展示コーナーでは、普段乗ることのできない運転席に座ることができるとして、長蛇の列が出来ていました。
除雪車(i-Snow)の展示コーナー
研究員による解説
管理棟内の講堂では、当所の研究成果の社会的効果や普及技術について紹介するパネルやビデオ上映を紹介しました。また、当研究所の研究成果をより普及させることを目的に、今年も技術相談窓口を開設しました。なお、技術相談窓口は、この一般公開以外にも受付していますので、お気軽にご相談ください。
今年も、各チーム等による実験実演、展示の中に答えが隠されているクイズラリーや土木技術の専門図書館である寒地土木技術情報センターの開放も行いました。寒地土木技術情報センターで行った図書室開放では、専門図書の閲覧の他、キッズコーナーを用意し、小さなお子様たちにも楽しんでもらえるよう会場設営を行いました。
工作コーナーの様子
クイズラリーの受付ブース
※本記事は、一般公開ページに「過去の一般公開 開催状況」として掲載していたものです。(再掲載日:2024年10月2日)